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 ◇ボリュームアンプ改造 ギター用ヘッドフォンアンプ

Guitar昨年の夏に引っ張り出してきたギターを、新しいギターが欲しいなと思いつつも今もジャカジャカと弾いて遊んでおります。(^^;)

おもちゃみたいなギターではありますが、内蔵のミニアンプは背面のスピーカーだけでなくヘッドフォンジャックも有って、夜間に練習する時にはヘッドフォンが重宝します。

が、電源がボタン電池積層の006Pタイプなので、すぐにヘタってきて、ボリューム最大でもオーバードライブ感が味わえるのは新品の電池を入れた時だけ。
006P電池も100円ショップで安く買えるとはいえ、直ぐにヘタってしまう電池は不経済なことには変わりありません。

普通のギターアンプならAC100Vを使うので電池よりは経済的ですが、ちょっと弾きたいだけの時にデカクて重いアンプを引っ張り出してセットするのも面倒だし、市販のミニアンプはやっぱり電源が006P電池なので、単3電池で動かせるミニアンプを自作しようかと思っていたところ、セリアで売っていた『ボリュームアンプ』がギター用のヘッドフォンアンプに使えないかと思い、試してみました。

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Guitar_amp00 電源は単4電池2本なのでニッケル水素電池を使えばかなり経済的になりそうですが、出力も小さそうな感じです。

実際にギターにつないで見たところ、ギターのピックアップの出力が小さいことと、32オームのヘッドフォンを繋いだ事も相まって、ボリューム最大でもかなり音が小さく、弦の生音より小さい音しか出ません。(苦笑)

これをギターアンプとして使うには、増幅率をもっとあげるしかなさそうです。

とりあえずバラしてみると、中の基板はこんな感じになってました。Guitar_amp01
アンプ用のICはTDA2822M。
内容的にはNJM2073とほぼ同じものらしいですね。

製造ロットによってコンデンサーの種類は違うらしく、もうひとつ別の店で買ったモノは220µFが6.4V100µFの小型の物が使われてました。

Guitar_amp02 部品実装面には取り付けられなかったパスコンが半田面に付けられてます。

それにしても、半田にはまったく艶がありません。
コテをあててもなかなか溶けず、流動性がほとんどありません。
鉛フリー半田の真逆をいく、鉛オンリー半田じゃなかろうかと疑ってしまうほど質が悪い半田ですねぃ。(^^;)

Guitar_amp03 出力用のジャックはステレオ用でしたので、とりあえず使われていないR側の端子をL側の端子とつなぎました。

こうするとステレオヘッドフォンの両耳で音が聞けるようになりますし、LとRが並列に繋がるので、32Ωのヘッドフォンなら負荷が16Ωに減りますので若干出力音量が上がります。

ピックアップの出力が大きいギターなら、これだけの工作でもヘッドフォンアンプとして使えそうですが、私のおもちゃのギターではまだ出力が足りません・・・

Guitar_amp05 ICのゲインはこれ以上あげる事ができないようなので、自己バイアス型の簡単なトランジスタアンプを組み込んでみることにします。

2SC1815などのTO-92パッケージのトランジスタでは基板から作り直さないと組み込めそうに無かったので、簡単に済ませる為に手持ちの汎用チップトランジスタを使いました。
10µFのチップ部品は手持ちが無かったのでラジアルリード形のものを使いましたが・・・

ゲインの調整は部品点数を少なくする為、ギターのボリュームで代用します。

Guitar_amp05秋月電子で売っている0.3mm厚のSMDユニバーサル基板に組み立てて、両面テープで貼り付けてましたが、この基板は使うのが今回初めてだったので、イマイチ要領がつかめず、でかくて汚い仕上がりになっちゃいました。(^^;)
うまく作れば今回の1/3程度のサイズには収められそうです。


しかし、この基板、なかなか良いですね~
ランドの間はレジストされてますから雑にコテをあててもブリッジしませんし、薄いのでハサミで簡単にカットできます。


当初はエミッタに繋げたR3の抵抗は付けてなかったんですが、ゲインが高すぎて発振してしまい、元々R5に入っていた1Ωの抵抗を30Ωに変えて発振を抑えました。

発振はそれで収まりましたが、やっぱりゲインは高いままでは使い辛かったのでR3を追加してゲインを落としました。
それでもギター側のボリュームを上げれば、結構イイ感じにオーバードライブ感を味わえます♪

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Guitar_amp08 この回路、基本中の基本ではありますが、ホントに周波数特性がフラットです。

最近ファンクションジェネレーター代わりに使っているスマホのアプリ『FuncGen』で10Hzから20kHzまでの正弦波をスイープさせてヘッドフォンで聞いてみましたが、低音から高音域まで音圧が変わらず、TINA-TIでのシミュレーション結果と変わらずにとても良好でした。

Guitar_amp06 Guitar_amp07 シミュレーションではトランジスタをライブラリに入っている汎用の2N3904で検証しましたが、特性は大きく違わないでしょう。
(多分ね.......^^;)

でもシミュレーションでは判らなかった部分もありました。
実際に使ってみるとノイズが多いのです。

もともとこのアンプに使われているICはノイズが多いのですが、それにに加えてハムノイズがのってきます。
ハムノイズはシールド線にはなっていない安物の入力ケーブルが拾っているようですので、ケーブルをしっかりとしたシールド線に変えれば改善するかもしれませんが、無音時以外は我慢できなくも無いし、安さ優先と言うことで今回はケーブルの交換は見送ることにしました。

Guitar_amp09 プラグサイズの変換はダイソーで買ったステレオの変換プラグを使ってますが、モノラルのジャックとプラグの間に挟むだけならステレオタイプでもショートする事も無いので問題無しです。


今回の改造に要した費用は約70円弱。Guitar_amp10

セリアやダイソー等の100円ショップで買ったヘッドフォン・変換プラグ、缶ケースとあわせて500円弱。

電池も100円ショップで売っている1本105円のニッケル水素電池を使えば総額700円程度と、かなり安くまとまったギター用ヘッドフォンアンプセットになりました。

消費電流も無音時で6mA程度。
演奏時は本体のボリュームの開度によって変わってきますが、MAXでも55mA、平均で45mA程度ですので、1日1時間程度の練習なら容量750mA/hの単4ニッケル水素電池で2週間以上は持ちます。

電池は充電すれば繰り返し使えますから、006P電池を使うアンプとは比べ物にならないくらいの低いランニングコストに抑えることができました!

音質さえ問わなければこういうのもアリですね。(笑)


<追記(2012/3/10)>
Guitar_amp11 Guitar_amp12 ハムノイズを少しでも低減させる為にちょっとだけ手を加えました。

追加した基板のGNDラインをパスコンのGNDラインに繋がる線を追加。
コレは気休め程度の効果しかないと思いますけどね。(^^;)

本体をストラップにベルクロのベルトで固定して使うと具合が良かったんで、それに合わせて1mの入力ケーブルを30cm程度に切り詰めました。
ケーブルを短くする事はハムノイズ低減にかなり効果的でした~

それにしてもストラップにとは言え、本体をギターに固定すると使い勝手はホントに良くなってイイ感じです。

最近は本体を別に片付けること無く、ギターにつけたこの状態のままになってます。(笑)


音質にこだわる人は、素直にこういう商品を買いましょう。

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